現地に到着
夜が明けたころに、仙台に到着。
お見送りしてくれた松井さんの珈琲を。いつもの珈琲の味にほっと一息。
給油をしていざ石巻市へ。
石巻市に近づくにつれ、あちこちに泥の山、流されてきたのであろう瓦礫が。
市街地につくと目を疑うような風景がそこに広がっていました。
あちこちにひっくり返った乗用車。泥まみれのピアノ。
オブジェのように横たわる船。
被害の甚大だった場所へ車を走らせる。
見渡す限り、瓦礫、瓦礫、瓦礫。
それは、ニュースで見たていたのと同じ風景でした。
何の言葉も出ない。
感情も揺れない。
そのくらい、「今までの街の痕跡」が残っていませんでした。
降りだす雨の中。泥だらけになったブーツ。
ブーツの中にしみ込んでくる泥水。
指の先が冷たくなって、感覚がなくなっていきました。
今、写真を見返すと地震の当日、ここで沢山の命が亡くなり、たくさんの助かっていたであろう命もだんだんと体力を奪われ静かに目を閉じたのだろうか。そんな事を考えます。
でも、現地にいてあの場所に立っていると、悲しみも通り越した空白の時間が流れていきました。
高台に上がると、今回の地震の被害の大きさが津波による影響が大きいという事が実感できました。
高台の家は一見、地震があったようには思えない、普通の町並みが残っていました。